アラガンがトビラとアカーナ買収。ボトックスからNASHに注力か

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アラガン動く

 

アイルランドの製薬会社アラガンが豊富なキャッシュを武器に買収攻勢を仕掛けています。

300億ドル以上あるキャッシュの行方第一弾は二社の買収でした。

 

二社買収

アラガンは立て続けに二社の買収を行いました。

トビラ・セラピューティクス

9月21日、アイルランドの製薬会社アラガンがバイオ医薬品会社のトビラ・セラピューティクスを最大17億ドル、日本円でおよそ1700億円で買収することで合意しました。

今回の買収でアラガンは後期段階にある肝臓病治療薬の試験薬を取得することになりました(この肝臓病治療薬は、もう一社の買収にも繋がるものです)。

アラガンはトビラに対して1株28.35ドルの現金を支払います。

またトビラの試験薬が目標を達成した場合は1株につき最大 49.84ドルを支払うことでも合意しました。

目標を達成できなかったときでも、1株当たり買収額はニュース前の終値6倍相当になります。

トビラ 株価

出典:TBRA : Summary for Tobira Therapeutics, Inc. – Yahoo Finance

 

2016年9月23日時点の株価です。

買収発表前は5ドルほどで推移していたトビラの株価ですが、アラガンの買収のニュースを受けて、バビョーンと高騰しました。

アカーナ・セラピューティクス

さらにアラガンのトビラ買収ニュースのあとに、もう一社の買収ニュースがありました。

9月21日のロイターによれば、アラガンは9月20日、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)治療薬を開発する非公開企業アカーナ・セラピューティクスを5000万ドルで買収したと明らかにしました。

アラガンはアカーナの買収ニュース前に、NASH治療薬を開発するバイオ医薬会社トビラ・セラピューティクスを買収しました。

同じ分野の医薬品企業を二社買収したことになります。

アラガンは今回のトビラとアカーナの買収は補完性が高いと説明しています。

 

NASHとは

肝疾患になる原因として最初に思い浮かべるのはアルコールです。

飲酒もほどよければいいのですが、毎日大量に飲酒していれば肝臓に負担がかかります。その負担が続けば、肝硬変、さらには肝臓がんにまで発展します。アルコール性肝炎がこれです。

そしてもう一つの肝炎は非アルコール性脂肪性肝炎といわれるものです。読んで字の如く、アルコールが原因ではない肝炎です。

非アルコール性脂肪性肝炎は『nonalcoholic steatohepatitis』を略してNASHと言われています。

原因がアルコールではない。その原因は過食、肥満、運動不足、糖尿病、脂質異常症などが合わさって起こるものとされています。

非アルコール性でも病状が進行すれば、肝硬変や肝臓がんになります。アルコール性、非アルコール性は原因は違えども結果は同じです。

NASHは進行すれば肝臓がんになるおそれがありますが、米食品医薬品(FDA)の承認を得た治療薬は現状ではありません。

トビラは主力薬セニクリビロックを使用したNASHに対する中期臨床試験で二次目標は達成されたとして、来年予定している後期試験で二次目標が達成されれば、FDAにセニクリビロックが承認される可能性もあるとしています。

 

ブロックバスターになるか

製薬企業は一度でも売れる医薬品を世に送り出すことができれば、パテント(特許)として数十年販売を独占できます。だれもが必要としている医薬品であれば、その企業から買うしかありませんし、企業はそのシェアを独占できます。これが『ブロックバスター』といわれるものです。

バイオ企業が買収されるのはその稀少な病気に対する新薬を開発しており、治験が通り、許可がおりれば大きな利益がもたらされるのです。大手製薬は一か八かの賭けで有望なバイオ企業を買収するのです。

アラガンは豊富なキャッシュを武器にバイオ企業二社を買収しました。まだ有効な治療薬がないNASHに対する新薬を開発している企業です。

アラガンといえばしわとりで有名な『ボトックス』がありますが、今後肝疾患系に力を入れていくのでしょうか。

これからもアラガンをはじめ、製薬企業による買収合戦が続きそうです。

 

(アイキャッチ画像/出典:http://www.net-hospi.com/maker/ma-5/

 

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