注目だった就任式のドレス
第45代アメリカ大統領になったドナルド・トランプですが、就任式で注目だったことの一つにファーストレディとなったメラニア婦人のドレスの一件がありました。
トホホなお断り
メラニア婦人が就任式で着用するドレスのデザイナー候補としてさまざまな憶測がありました。婦人は大統領選中、グッチ、フェンディ、ドルチェ&ガッバーナ、ラルフ ローレンなどを着用しており、元モデルということもありさすがに美しかったです。
ただ、ファーストレディといえども美しさだけでは着てほしくないと、トランプ婦人ということで断るデザイナーが多く現れました。マーク・ジェイコブスとトム・フォードは早々にお断りしたことは日本でも報道されました。
とくにトム・フォードはあるトーク番組で、
「数年前にメラニア・トランプが僕の服を着たいと頼んできたんだけど断ったよ。彼女は必ずしも僕のイメージとは言えないからね」
と激白。
多くのデザイナーが民主党支持者であったなどと伝わってますが、個人的な感想を言わせてもらえれば政治とファッションは別に考えたほうがいいのかなー、とは思います。
「トランプ婦人が着たブランドなんて買うな!」
てことが起こりうる可能性はあるかもしれませんが、なんかあまりにも叩かれるトランプファミリーが最近は可哀想で(別にトランプ支持者ではないですよ)。
それでも美しかった
結果的にどこのブランドだったか。みなさまもテレビでご覧になったと思います。

『ラルフ・ローレン』
淡いブルーの体にぴったりと合うドレス。同色のグローブとヒール、タートルネックのような首元まで隠れる襟。ジャクリーン・ケネディを彷彿とさせるシルエットで高評価なメディアがある一方、それを意識したことが見え見えだとする意見もあり。

出典/http://www.vogue.co.jp/fashion/news/2010-08/13/jackieo
イヴァンカちゃん
メラニア婦人よりもいろいろな意味で注目されているのが、長女のイヴァンカ・トランプ。父親のトラ様よりも優れていると言われており、もしかしてアメリカ初の女性大統領はイヴァンカちゃんなどと、気の早すぎる話もありますが、就任式で彼女が着たドレスのブランドも伝わりました。

出典/https://matome.naver.jp/odai/2145689373221519701
『オスカー・デ・ラ・レンタ』
アメリカのブランドです。画像ではわかりにくいですが、左右が非対称なアシンメトリーのコートにパンツスタイル。靴は黒のパンプスでした。
ファーストドーターとして期待されているイヴァンカちゃんですが、本当に美しいですな。個人的にはこういったアシンメトリーな服が好きです。カッコよすぎるわー。自身のブランド作るぐらいですからね。そりゃセンスもいいわけですよ。
雑感
個人的にはアメリカの大統領がトランプでもヒラリーでもどちらでもいいです。
日本に伝わる報道ではトランプに対してあまり好感がないことが多く報道されます。横暴なトランプの姿や極端な政策転換などで、これからの世界経済がどうなるのか、ガクブル状態となっていますが、実際どうなるかなんてわかりません。あれだけ大統領はヒラリーだ、なんて言われてたのに、結果的トランプが勝っちゃうんだから(もちろん予想は外しました)、これからトランプが行う政策が世界経済にどれだけ影響あるかなんてフタ開けないとわからん。
て、前置きと繋がりがあるかわかりませんが、先にも申し上げた通り、ドレスの件と政治を一緒にしちゃうのはどうなのかともやっぱり思うんですよね。
たしかに、トランプがあれですからね、その婦人てことでイヤだと思うのはわからなくはないですけど、そこはデザイナーもビシっと一言いえば、「おっ」て世間はなるんじゃないかな。例えば、
「わたしはデザイナーであって政治家ではない。わたしの仕事はいい服を作ることだ。それを最高の舞台で着てもらう。服にとって見られることは最高の名誉だ」
なんて言葉を添えて、どう?
ですが、そこはただのファッションショーではないんですよね。アメリカ大統領の婦人。ファーストレディなんですよ。
着る人が「ただ美しければいい」なんてことはなくて、アメリカ大統領婦人という立場。着る服にも夫である大統領の思想などが含まれているのか、いないのか。
トラ様なら札束だしてどんな高級な服でもメラニア婦人のために買ってクローゼット一杯にできます。それをすれば一般人やメディアはたぶん叩くでしょうが、それでもそういう路線でいくのかどうか。
オバマ前大統領の婦人ミシェルさんは常に注目されていました。
2009年の就任式後の舞踏会では、まだ無名だった台湾のジェイソン・ウーのドレスを着たり、そうかと思えば、ギャップやファストファッションのH&Mの3000円の服を着たりと、そういったことが多くの市民から共感を呼びました。これはオバマ前大統領の考える寛容であることや多様な世界を尊重する考えに寄り添うものであったとも言えます。
そう考えれば、反トランプのデザイナーは、ファーストレディのメラニア婦人には自身のブランドを着てほしくないと考えるのは当然かもしれません。一方、政治と距離を置いた今回のラルフ・ローレンには好感も持てます。
ちなみにラルフ・ローレンの一年の株価です(2017年1月20日)。

ここ最近はファストファッションに押され気味で苦戦中です。配当利回りは2.25%
アイキャッチ画像/著作者:王明源