製薬会社の首脳陣と会談したトランプ大統領のアメとムチ

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標的にされた製薬会社

 

トランプ大統領は1月31日、複数の大手製薬会社の首脳と会談を行いました。

選挙期間中はとくに触れられなかった薬価問題にかみついたトラ様に製薬会社の首脳陣はガクブルでしたが、アメとムチを使い分けたようです。

 

ビンタのあとの優しさ

ロイター通信によりますと会談に出席した製薬会社と団体は以下の通りです。

  • ノバルティス
  • メルク
  • ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)
  • セルジーン
  • イーライ・リリー
  • アムジェン
  • 米国研究製薬工業協会

 

トランプ大統領は会談で、

「薬価は桁外れに高い」

と一発吠えたあと、

「メディケア(高齢者の公的医療保険)やメディケイド(低所得者の公的医療保険)のため価格を引き下げる必要がある。他に選択肢はない」

とドスの利いた声で言ったかどうかはわかりませんが、薬価の引き下げと、アメリカでの雇用を拡大するように要請しました。

製薬会社に往復ビンタしたあとの優しさをトラ様は忘れません。

薬価引き下げと雇用創出を要請したかわりに、新薬の承認にかかる時間の短縮を約束しました。

新薬には米食品医薬品局(FDA)の承認が必要ですが、そこにかかる時間を短縮するということです。FDAを合理化し時間を短縮することで薬価を抑える狙いがあるようです。さらにFDAの新たなトップの選任も早期に実現するということです。

 

トラ様には逆らうな

今のところトラ様の神通力は健在ですので、好き嫌いは別にして標的にされたどの企業も仮面をかぶってトラ様に従っとけばいいのではないかと思います。

早速、バイオ医薬品大手のアムジェンは年内にアメリカで1600人を追加で雇用すると約束しました。そのあとに送った電子メールでは、

「今は全世界でおよそ2万人を雇用していて、1万2000人がアメリカ国内でーす」

とわざわざ付け足したようです。もうこれ以上トラ様の標的は「No thank you」ということでしょうか。

また、会談に出席していた米国研究製薬工業協会(PhRMA)は会談後の声明で、政策が実行されば今後10年で最大35万人の雇用につながるとの見方を示しました。

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通貨安誘導発言

この会談でトラ様から日本や中国の通貨安誘導発言がありました。

他国が通貨安に誘導したことで、製薬会社が生産を外部に移すことを加速させたとして、

「通貨切り下げによって(他国は)アメリカより有利な立場に立っている」

と述べ、中国や日本がやってきた通貨安誘導を指摘しました。

製薬会社との会談で日本の通貨安誘導がやり玉にあげられました。まあ為替介入なんてしてませんが、トラ様の言ったもん勝ちになってしまいました。

 

投資判断

製薬会社に限らず、どのような業種への投資もそうなのですが、現在はトランプ大統領の言動に世界も市場も敏感に反応してしまいます。

自動車がターゲットにされれば、関連株の値が激しく動きますし、防衛企業、IT、製薬も同じように反応しました。

業種だけならいいのですが、もしトランプ大統領が世界経済を揺るがすような発言や行動を起こすようなら市場全体が混乱してしまいます。それを危惧している市場関係者も少なくありません。

しかし、リーマン・ショックのときの、あの、世界経済が終わってしまう、という雰囲気の中でも、銘柄によっては大暴落とまでならなかったものも多くあったわけです。

どのような状況でも下落せずに済んでいる銘柄もあるわけで、先が見えづらい現在の市場環境でも、銘柄選びを間違わないことが大切なのです。

 

アイキャッチ/著作者:seniorplanning

 

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