中国の外貨準備高が3兆ドルを切った

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外貨準備高減少

 

2017年2月7日に中国の人民銀行が公表した1月末の外貨準備高は節目の3兆ドルを割り込み2兆9980億ドルとなりました。

ピークだった2014年6月の4兆100億ドルから、徐々に外貨準備高減少が続いていましたが、とうとう3兆ドルを割り込んだことが確認されました。

 

買い支える当局

2月8日のロイターが伝えています。

[香港8日 ロイター BREAKINGVIEWS]1月末の中国外貨準備高が約6年ぶりに3兆ドルを割り込んだ。政府が資本流出を取り締まる中、減少ペースは鈍化した。しかし、象徴的な数字や目標、指数水準などに固執する国にしてみれば、憂慮すべき譲れない一線を越えたと言える。

中国の外貨が減少し続けているのは、次なる一線を守ろうとする試みが一つの要因。つまり、1ドル=7元を超える元安にしないということだ。中国人民銀行は1月にオフショアで介入を繰り返し、今やそれが理にかなうかどうかにかかわらず、その節目を守らざるを得ない状況にある。米財務省が4月の為替報告書で中国を為替操作国に認定する可能性があるのがその背景だ。

ただ、為替操作国認定はドルに左右される部分が大きい。もし長らく続くドル高がピークに近づいているなら、中国政府も安心できる。また、月130億ドル以下の外貨減少なら恐れることもない。国際通貨基金(IMF)の指針では中国に求められる外貨準備高の最低水準は2兆6000億ドルとされ、それに迫るには4000億ドル近い余裕があるからだ。

不幸なことに、元が底値付近にあると考えるエコノミストはほとんどおらず、年内にさらに5%かそれ以上下落するとの見方もある。もし中国が市場原理に完全に委ねるとしたら、おそらく急落という結果を招くだろう。それが資本流出を加速し、米国の報復を招くことになる。中国の外貨準備高の絶対的水準はまだ問題ではないが、それがどちらに向かっているかは懸念すべきだ。

コラム:中国の外貨準備高、越えた危険な一線
Pete Sweeney[香港 8日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 1月末の中国外貨準備高が約6年ぶりに3兆ドルを割り込んだ。政府が資本流出を取り締まる中、減少ペースは鈍...

 

中国の外貨準備高の減少がすぐに通貨危機につながるということはありません。

3兆ドルを割り込み2兆9980億ドルとなりましたが、2位の日本の1兆2000億ドルと比べれば軽く2倍以上はあります。

さらに国際通貨基金(IMF)によれば、中国に必要な外貨準備高の最低水準は2兆6000億ドルということですから余裕はあります。

ただ、外貨準備高の減少が止まったわけではなく、減り続けていることは事実です。2016年の一年間で中国の外貨準備高は3000億ドル以上の減少となっているので、同じようなペースで減少すれば最低水準のレベルまで一年弱で到達してしまうことになります。

 

トランプが追い打ちをかける

さらに中国にとって追い打ちをかける問題はトランプ大統領の発言でしょうか。

ここ最近の元安は中国が為替操作をしているからだとして、中国を為替操作国に認定すると発言しています。さらに45%の関税をかけるとも吠えています。

以前にも書いたのですが、中国が為替操作をしているかどうかは置いといて、むしろ中国はドルを売って元を買って自国通貨を買い支えている状態です。それが外貨準備が減少している一因でもあります。それでも資本流出が止まらないわけで元安となっているわけです。

ドル売りで元安を支える中国は「為替操作国」なのか
元安か元高か トランプの大統領就任式が1月20日と迫っています。大統領選の段階からトランプは中国が人民元の相場を元安に誘導していると批判していました。1月20...

 

いくらトランプ大統領でも、このへんの事情は政府閣僚から聞いてわかっていると思いますが、とにかく言ったもん勝ちで、交渉の場につかせることがトランプ流なのでしょう。

資本流出が止まらないことで中国が規制などに走れば、それを嫌ってさらに流出が続くことにもつながります。さて、2017年の中国はどうなることやら。

 

アイキャッチ画像/著作者:gatag.net

 

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