2日で撤回。クラフトによるユニリーバへの買収提案

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買収撤回

 

前回、アメリカの食品大手クラフト・ハインツが日用品大手ユニリーバに提案した1430億ドルでの買収案。

ユニリーバが拒否したことが伝わっていましたが、クラフトの親会社で投資会社の3Gキャピタルは、買収額引き上げを匂わせていました。

しかし一転、買収提案を2日で撤回しました。

クラフトハインツがユニリーバに買収提案。3G動く
3Gキャピタル。動く ウォーレン・バフェットが率いる投資会社バークシャー・ハサウェイのポートフォリオで最大の割合を占める食品大手のクラフト・ハインツが日用...

 

情報漏れで警戒

クラフト・ハインツのユニリーバへの買収情報が伝わったのは2月17日でした。それからわずか2日後の19日、この買収提案をクラフト側は撤回しました。ロイターが伝えています。

米食品大手のクラフト・ハインツは19日、英蘭系日用品大手ユニリーバへの1430億ドルの買収提案をわずか2日で撤回した。折悪しく情報が漏れ、英国の政治家や労働組合を警戒させたことが原因だ。

(中略)

予定より早い17日朝に買収提案が漏れてしまったことで、クラフトは株主や報道機関、ユニリーバの社員などに対し、周到なメッセージを送る余裕がなくなった。恐らく最も重要なのは、英国とオランダの政治指導者に向けた情報発信が間に合わなかったことだ。

(中略)

クラフトとしては、新製品を通じて成長するユニリーバの社風を称え、英国などでの雇用維持を約束するなど積極的なアピール作戦が必要だったはずだ。しかし未然の情報漏えいによりクラフトは守勢に立たされ、米著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる米投資会社バークシャー・ハザウェイを含む株主もそれは同じだった。

コラム:クラフト、ユニリーバ買収は満を持す必要
Rob Cox[ニューヨーク 19日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 米食品大手のクラフト・ハインツ(KHC.O)は19日、英蘭系日用品大手ユニリーバ(ULVR.L

ロイターは今回のクラフトとユニリーバの合併は双方の株主にとっていい案件だったとして、ユニリーバの新興国市場での成長はクラフトにとって魅力的だと伝えています。

 

本気だったならお粗末

前回の記事でも書きましたが、クラフトによるユニリーバの買収は不思議でした。利点が見出せませんでした。

クラフトは食品企業でユニリーバは日用品が主力です。

ユニリーバが保有する食品としてはクノールや紅茶のリプトンがありますが、このブランドが目的だったとも思えません。もしかして食品・日用品のコングロマリットを目指していたのかもしれません。またはロイターが伝えたようにユニリーバと合併することで新興国への足掛かりを考えていたのかもしれません。

どのような戦略があったのかはクラフト・ハインツと3Gキャピタルにしかわからないことですが、どのような理由にしてもこの買収提案は、あまりにもお粗末です。

買収を行うのはプロですよ。素人がやっていることではありません。その道のプロが買収提案を行うのですから、情報が漏れる危険性や、相手国の事情など理解していて当然です。

もし両社が合併していれば史上3番目の大型買収となっていた案件です。それがわずか2日で買収案撤回では、どこまで本気だったのかさえ疑わしいものです。

イギリスに拠点を置くユニリーバに対してクラフトは、イギリスの買収ルールとして買収提案を公に撤回した後の6カ月間は買収協議を再開できなくなっています。

 

別のターゲット

クラフトがユニリーバへの買収を撤回したことで、すでに市場の関心は次なるターゲットに移っているようです。

今回の件でクラフト、ユニリーバ両社の株価は急上昇しましたが、撤回報道で下落すると思います。

しかし気になるのはこの件で逆に株価が下落したモンデリーズやゼネラル・ミルズです。以前からクラフトの買収ターゲットに名前はあがっていましたが、はたして株価はどうなるのか。

もしクラフトや3Gキャピタルがこの下落を意図的に、、、。いやいや考えないでおきましょう。

 

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