FRBが年後半にバランスシート縮小に着手か

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バランスシート縮小

 

アメリカの経済は順調のようです。

先日5日に発表された4月の雇用統計は市場予想を上回り、失業率も低下しました。

年内の追加利上げ観測がある中、FRBは膨れ上がったバランスシート縮小にも着手しそうです。

 

およそ500兆円

先日、アメリカの非農業部門雇用者数が発表され、市場予想を上回りました。

4月の雇用統計は予想を上回る結果。10年ぶりの低失業率
失業率4.4%アメリカ労働省が5日に、4月の雇用統計を発表しました。非農業部門の雇用者数は21万1000人増加。失業率は4.4%に低下しました。これは10年ぶりとなる低水準で...

 

アメリカ経済の好調が続く中、市場ではFRBの年内利上げを残り2回と予想しています。注目されている利上げですが、同じように重要な計画が年内にも行われようとしています。

FRBがリーマンショック後に債券購入プログラムで増やした4兆5000億ドル、日本円でおよそ500兆円というバランスシートの縮小計画です。これは3月のFOMCの議事録で示唆されました。

これについて米セントルイス地区連銀のブラード総裁がロイターのインタビューに答えています。

[パロアルト(米カリフォルニア州)5日ロイター] – 米セントルイス地区連銀のブラード総裁は5日、連邦準備理事会(FRB)は今年下半期にはバランスシートの縮小に着手する必要があるとの見解を示した。

同総裁はロイターのインタビューに対し、「バランスシートの規模縮小について、われわれは若干待ち過ぎた」とし、FRBは先ず方針を示した上で、「下半期のある時点で」バランスシートの縮小に着手する必要があると述べた。

(中略)

FRB当局者の間では利上げ回数は年内はあと2回、来年は3回になるとの見方が大勢となっている。これについてブラード総裁は「あとさらに1回実施すれば、それで十分」とし、FRBは利上げより4兆5000億ドル規模のバランスシートの縮小に注力する必要があると指摘。これにより次にリセッション(景気後退)に見舞われた際はより柔軟な政策運営が可能になるとした。

FRB当局者はこれまで、バランスシートの縮小開始は今年終盤末、もしくは来年初旬になるとの見方を示唆。ブラード総裁は「もっと早い時期に着手するべきだった」とし、FRBはより迅速に縮小に動く必要があるとの考えを示した。

ブラード総裁は今年の連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権は持っていない。

インタビュー:米FRB、下期にバランスシート縮小着手の必要=セントルイス連銀総裁
米セントルイス地区連銀のブラード総裁は5日、連邦準備理事会(FRB)は今年下半期にはバランスシートの縮小に着手する必要があるとの見解を示した。同総裁はロイタ...

 

バランスシート縮小

バランスシート縮小とは、FRBが保有している国債や債券の量を減らすことです。

リーマンショック後にFRBは量的緩和を実施しました。いわゆるQE(Quantitative easing)です。それによってFRBは4.5兆ドルにのぼる資産を保有することになりました。

FRBはこの資産買い入れをやめていますが、償還期限のきた債券は再投資しています。

今回、示唆された計画はこの再投資もやめていくというものです。

バランスシートについてはもっと細かいことがあるのですが、ものすごく簡単に説明すれば以上のようなことになります。

 

縮小でどうなる

国債の買い入れがなくなれば長期金利の上昇が考えられます。

長期金利が上昇すると米ドル高になります。

米ドル高になると株価下落が考えられます。

 

さて、問題はFRBが進めている段階的な利上げと同時に、計画されているバランスシート縮小ができるかどうかです。利上げよりもバランスシート縮小のほうが、市場に与える影響は大きいと思われます。マイクタイソン級のダイナマイトパンチとなる可能性もあります。

バランスシートの縮小示唆は、あらかじめ市場に準備をさせる思惑もあるのかもしれません。

 

(アイキャッチ画像/著作者:David Hurt)

 

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