テスラがハリケーン避難者の車をスマホのようにアップグレード

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無線アップグレード

電気自動車(EV)分野で先行するテスラ社の自動車は一部の裕福層が購入できる自動車でしたが「モデル3」の登場で手の届く価格になり人気となっています。

テスラの面白いところはネットワークでアップグレードを行うところです。まるでわたしたちが使っているスマートフォンのようにです。

 

アメリカのフロリダを襲ったハリケーン「イルマ」は大きな被害をもたらしました。

このときテスラは、ハリケーン「イルマ」から逃れる手助けのため、影響がある地域の車両所有者のバッテリー容量を一時的に増やすアップグレードを無料で行いました。

「モデルX」や「モデルS」などのバッテリー容量を60kWhから75kWhにアップグレード。これは無線ネットワークを通じて行われました。アップグレードされた車は走行距離が48キロ増え、370キロに延長されました。

なおこのアップグレードは一時的なものだったようで16日まで行われたと報告されています。

 

善意の不安

テスラが行った無償アップグレードに対しては善意ととらえる声と危険性があると指摘する声があります。

善意と言われることはその通りで、ハリケーンの被害から逃れるために手助けをしたことが好感されました。

当たり前ですがテスラ車を所有していた人だけがこの支援を受けられたわけです。限定的ではあってもこういったことを可能にしてくれるテスラの善意を見て、テスラ車を購入したいという人が増える可能性はあります。

 

一方で不安視する声もありました。

ネットワークで車自体の性能のアップグレードをすることが可能であるなら、それは企業が権限を握っていることになります。

テスラの車はすべてテスラが管理監督を行っていると想像してしまいます。災害から逃げるために走行可能距離を増やすことをネットワークで行ったということは、逆に減らすこともできるということです。もっと言えば、犯罪者や麻薬組織がテスラ車を使っていたら、警察やFBIの命令でその車両を突き止めてテスラ社がその車自体を停止させることも可能であると考えられます。犯罪は許されませんが、このようなことが日常生活で行われるようなことがあると、管理社会への不安を感じてしまいます。

 

自動車の流れはEVであり、インターネットに接続されるコネクティッド・カーになりつつあります。いずれ自動車メーカーはテスラのようにネットワークで自社の車を管理することになるのかもしれません。

ただ、今回のテスラの件を不安視しても、一部の巨大な企業や組織に力が集まる中央集権化は時代の流れであり止めることは難しいと思います。

すでにわたしたちの生活になくてはならないスマートフォンは勝手にアップグレードされますし、GPS機能で居場所は特定されてしまいます。なのでテスラが一時的に行ったアップグレードから見える将来への危険性を語ったところで、過度に不安がる必要もないと思います。自然と時代はマッチングしますからね。

 

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