アメリカ経済は好調
2016年も残すところ11月、12月の2カ月となりました。
アメリカは大統領選が間近。そして好調なアメリカ経済を背景に2016年はじめての利上げがあるのかどうか。重要な指数が発表され、FRBは利上げに向けて着々と足場を固めています。
12月利上げ?
2016年は残り2カ月となりました。アメリカはもちろん、世界経済にとっても重要なイベント、アメリカの利上げが行われるかどうか。
これから先も重要なイベントが目白押しです。
中央銀行
11月は中央銀行の金融政策決定会合があります。
発表の日程は、
- 1日:日銀
- 2日:FRB(FOMC)
- 3日:BOE(英中銀)
なんらかのサプライズがあるかもしれませんが、市場では現状維持とみられています。とくにFRBの利上げは大統領選も近いことから11月の利上げはないと考えられています。
米雇用統計
中央銀行の金融政策決定会合が終われば、アメリカでは11月4日に10月の雇用統計が発表されます。
雇用統計の非農業部門雇用者数の予想は17万3000人とされています。
昨年ペースで平均22万9000人増だったことを考えれば予想数値は弱いとみえますが、すでに完全雇用と言われるほどに低水準な失業率を考えれば17万人は十分な数字だと思います。15万人超えれば問題ない水準です。
むしろ、高まりつつある賃金にも注目する必要があります。
アメリカ大統領選
11月8日は注目のアメリカ大統領が決定します。
共和党のドナルド・トランプか、民主党のヒラリー・クリントンか。大方の予想ではヒラリーで決まりと思われていますが、FBIがヒラリーのメール問題で調査を再開しました。これでトランプが少し息を吹き返したと言われていますが、果たしてどうなるでしょうか。
足場固めの指数
アメリカでは10月28日に第3四半期のGDP速報値が発表されました。
予想では2.6%でしたが2.9%増と、2年ぶりの高水準でした。前回の第2四半期の1.4%からも大きな伸びをみせました。
ウォール・ストリート・ジャーナルは、アメリカ経済が勢いを維持できるかもしれないと解説。第3四半期のGDP数値の結果を受けて、来年の強い成長を示唆するものだとしました。
またFRBは11月の政策金利を据え置く公算は大きいが、今回のGDPは12月の利上げを後押しするとも伝えています。
フィナンシャル・タイムスは、賃金が上昇しはじめたことが確認できたことにより、12月が利上げのタイミングになりそうだと伝えました。
ニューヨーク・タイムスも失業率が低下、賃金が上がりはじめたことでFRBが12月に今年初めての利上げを決める見通しだとしています。
FFレート
最後にCMEのフェドウォッチを確認しておきます。
2016年12月の利上げ確率は68%となっています。70%を超えれば利上げが行われる確率が高いとされています。
出典:Countdown to FOMC – CME Group
これから出てくる経済指数でつまずくことがなければFRBの12月利上げの可能性は高まります。