ケイト・スペードが身売り
アパレルブランドのケイト・スペードが身売りを検討しているようです。
カラフルな色使いと手ごろなカジュアルブランドとしての位置づけでミレニアル世代をターゲットとしていましたが、業績の伸び悩みが続いていました。
買い手候補は6社
女性向けアパレルブランドを展開しているケイト・スペードが身売りを検討していると伝わりました。
身売りの準備にあたって金融機関から助言を得ているということです。
ブルームバーグによると、ケイト・スペードは2017年1月中にも正式な入札手続きに着手する予定で、その買い手候補には6社の名前があがっているということです。買収に名乗りを上げる可能性がある企業のほとんどは小売業者ということですが、企業名は明かされていません。
ケイト・スペードに対しては、ヘッジファンドのカイロス・インベスターズが2016年11月に利益が優れないということから身売りを行うように提案していました。
なお、ケイト・スペードの時価総額は約23億ドル(約2700億円)です。
出典:米ケイト・スペード:1月に正式な身売り手続きに入る-関係者 – Bloomberg
コーチかマイケルコースか
ケイト・スペードはカジュアルブランドとして展開していて、バッグや洋服、財布やアクセサリーなど、トータルで扱っています。
全体的にカラフルな色使いで、どちらかといえば若者向けです。ミレニアル世代といわれる2000年以降に成人を向かえるような年齢層がターゲットといえます。
男性向けとして『ジャック・スペード』があります。
よく比較されるブランドとしては『マイケル・コース』がありますが、マイケル・コースには2つのラインがあり、ファーストラインのマイケル・コースであれば、こちらのほうが価格は上です。
ファーストラインのマイケル・コースはバッグであれば15〜30万円。ワンピースでも20万円からとハイブランドです。
日本で売られているのはセカンドラインの『マイケル マイケル・コース』がほとんどです。こちらはバッグが5万円台からと値段的にケイト・スペードと同じぐらいです。
コーチは説明の必要がないぐらい知名度はあります。
高級革製品のメーカーで、とくにバッグが有名です。アクセサリーなども扱っておりケイト・スペードと同じような感じです。アウトレットも展開しており、年齢層は幅広いです。
日本では「オバさん臭い」と見られているのか、はじけるような人気はありませんが、個人的にチャラチャラしたケイト・スペードなどよりはコーチのほうが好きです。老舗感たっぷりですが、根付いたブランドイメージは安泰だと思います。
さて、ケイト・スペードの買い手候補が小売り企業6社と伝わっていますが、有力はコーチかマイケル・コースではないかと思っています。名前は明かされていませんが、この2社は候補に含まれていると思います。
マイケル・コースであれば、セカンドラインの補完的な役割にもなるでしょうし、コーチであれば製品でかぶる部分が多いので、全体的な底上げとなり、さらにはウィークポイントだった若年層に裾野を広げることもできると思います。
今回の身売り報道を受けてケイト・スペードの株価は14ドル台から18.49ドルまで上昇しました。
なお、コーチにはバーバリーの買収観測の報道が流れていましたが、実現はしませんでした。
(アイキャッチ画像/出典:https://www.katespade.jp/)