シェア争い
サムスン電子が発売した『ギャラクシーノート7』の生産停止によりアンドロイド端末を発売する各社によるシェア争いが始まりそうな雰囲気を醸し出しています。
利益下方修正
韓国のサムスン電子は新型スマートフォン『ギャラクシーノート7』の相次ぐ発火事故を受けて、全世界で発売している同商品の生産、販売を停止。使用者にも今後は電源を入れないようにと警告しました。
今回の措置により、サムスン電子は第3四半期の営業利益の見通しを7兆8000億ウォンから5兆2000億ウォン(46億6000万ドル)に下方修正しました。
消費者の不安
サムスン電子は当初の発火事故では機種を交換して対応していましたが、交換した機種も発火する事故が相次ぎました。
店舗や車内で発火。さらには航空機でも発火と、立て続けに世界中で事故が起きました。
サムスン電子は新型スマートフォンにも関わらず、生産、販売停止の英断を下したことには好感が持てます。
今後はノート7から新機種のノート8の開発へと進むのでしょうが、発火事故の原因究明を行い、事故の原因がなんだったのか報告しなければ消費者は安心して同社のスマートフォンを使うことはできません。
信用を積み上げるのには時間がかかりますが、信用を失うのはあっという間です。
シェアを狙う巨人たち
スマートフォン業界では韓国のサムスン電子とアメリカのアップルが2大勢力となっています。
両社はデザインをめぐって訴訟問題が起こっていますが、今回の発火事故でサムスンはそれどころではなくなりました。
さらに、アンドロイド市場を独占してきたサムスンですが旗艦モデルの『ギャラクシー』がこのような状態になってしまいましたので、次のモデルが出るまでは「一回お休み」でしょうか。
そんな中、追い上げる中国企業のファーウェイやレノボ。韓国のLG。そしてついにはグーグルまでスマートフォン端末を発売しました。
また独自OSのアップルに乗り換える人も多くなっているとして最近のアップルの株価は好調です。
LG『V20』
ギャラクシーなどの高性能スマホ市場を狙うアンドロイドOS端末では、アメリカで10月28日に発売される韓国LGの『V20』があります。
価格はおよそ830ドル。厚さは7.6ミリでサムスンのギャラクシーノート7より薄い作りとなっています。
LG V20™ Overview and Specs | AT&T
Google『Pixel』
すでにウワサにもなったGoogleの『Pixel』。予定では10月20日の発売ということです。なお日本発売は未定です。
こちらは2種類で価格は649ドルからとなっています。
レノボ『Moto Z』
個人的には一番好きなメーカーです。モトローラー。
以前はGoogleが買収して機種を出しました。わたしはそのときのスマホを持っていたのでモトローラーには愛着があります。
しかしGoogleはその特許だけを手にして、さっさと売っちゃいました。中国のレノボが買収したんですが、レノボからのモトは一度も購入していません。
だけどこの『Moto Z』かっこいいですよね。すでにアメリカでは販売されているようですが、日本では10月下旬から出荷予定です。
Moto Zの最大の特徴は拡張モジュール「Moto Mods」といわれるものです。Moto ModsはMoto Zの背面に装着できるもので、簡単に言えば着せ替えです。
しかしただの着せ替えではありません。それぞれに機能がついたもので、その種類は豊富です。
- 10倍光学ズームレンズカメラ「ハッセルブラッド
True Zoom」(2万8800円) - JBLとのコラボスピーカー「コンサートMods」(1万1800円)
- 小型プロジェクター「プロジェクターMods」
この他にもモジュールは用意されています。気になる方はチェックしてください。驚きますよ。
ギャラクシーノート7の使い道
今回の発火事故でサムスン電子は2800億円超の損失と言われています。
シェア争いでその座が急激に揺らぐことはないと思いますが、どっかりあぐらをかくことはできなくなりましたね。
ところで回収したギャラクシーノート7はどうするのでしょうか。
少しでも損失を回収するために着火材にしたらどうですかね。
「マッチのいらない着火剤。ギャラクシーイグニッション」
どうですか、サムスンさん。
(アイキャッチ画像/著作者:Raison Descartier)