12月利上げはあるか
次期アメリカ大統領にドナルド・トランプが決まったことはサプライズでした。トランプが大統領なら市場は混乱すると思われていましたが、NYダウは連日の上昇を演じました。
NYダウ18807.88ドル
アメリカ大統領選に共和党候補のドナルド・トランプが勝利しました。
NYダウは連日の大幅続伸。終値で過去最高値を更新。18807.88ドルとなりました。
NYダウの1年の株価チャートです。
上昇が目立つセクターは銀行や医薬品です。これらの銘柄はトランプが大統領になったことで規制緩和されるのではと考えられているからです。
銀行についてはアメリカの金融安定化のために設けられた金融規制改革法(ドッド・フランク)の廃止を主張しており、医薬品については、ヒラリーの薬価見直しが回避されたことが要因です。
JPモルガンの1年の株価チャートです。
ウェルズ・ファーゴの1年の株価チャートです。
ファイザーの1年の株価チャートです。
下落したセクターはハイテクや消費財、高配当銘柄です。
アップルの1年の株価チャートです。
アマゾンの1年の株価チャートです。
アルトリアグループの1年の株価チャートです。
12月の利上げ確率
アメリカ大統領選が終わり、次のイベントは年内最後のFOMCです。
FRBは2016年一度も利上げせずにきましたが、残り最後の一回。利上げとなるかどうかです。
よほどのネガティブサプライズがなければ12月の利上げは既定路線と考えられていましたが、トランプが次期米大統領という「これでもか!」のネガティブサプライズがありました。
しかし予想に反して市場は好感。NYダウは過去最高値を更新しました(この好調もしばらくすれば落ち着くと思われます)。
トランプ勝利で12月利上げはなくなったと思われましたが、現段階の大方の予想では利上げはあるとされています。
毎回お馴染みのCMEのフェドウォッチです。これによれば71.5%の割合で利上げが行われると予想されています。これは高確率です。
そのFRBの議長はジャネット・イエレンです。トランプは、「もし自分が大統領になればイエレンなんて絶対に再任させない」と言っています。
FRB議長は大統領が指名します。イエレン議長の人気は2018年2月までです。果たしてどうなるのでしょうか。
(アイキャッチ画像/著作者:MTAPhotos)