OPEC減産
国際エネルギー機関(IEA)が2月10日に発表した月報によれば、1月の石油輸出国機構(OPEC)の石油産出量が日量3210万バレルと報告されました。
産油国の多くが減産を行っており、とくにサウジアラビアなどの一部の産油国が2016年に合意した目標を超える減産を試みているとされています。
1月供給量は日量およそ150万バレルの減産。OPECの減産量は100万バレルとなり、これは減産目標の90%を達成したことになるということです。
2月10日のWTI原油先物は1バレル53.87で取引を終え、3日続伸となりました。
IEAは減産について、
「OPECは合意した6カ月間の減産について良いスタートを切った。OPECの減産取り組みの歴史の中で最大の実績の一つだったことは確か」
と示しました。
2016年減産合意
2016年12月10日、OPECとロシアなどの非加盟産油国が会合を開き協調減産で合意していました。これは15年ぶりの合意でした。
非加盟産油国全体で日量60万バレル弱の減産。OPEC加盟国は日量120万バレルの減産で合意しており、合計で180万バレル弱の減産。これは世界生産の2%弱に相当します。
OPECと非加盟国はこの合意により、2017年1月から6カ月間減産を実施することになっています。
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原油価格上昇がサウジには必
減産のニュースが報告されましたが、OPECの2016年12月の石油産出量は日量3308万バレルでした。2017年1月のOPECの石油産出量が日量3210万バレルとの報告がありましたが、日量3210万バレルは2015年レベルとなります。ちなみに2014年は3101万バレルなので、産出量は依然高水準を保っていることになります。
今回の減産についてサウジアラビアが目標を超える減産を実施していると報告がありましたが、サウジアラビアは2018年に国営石油会社のサウジアラムコのIPOがウワサされています。このIPOはなんとしても成功させなければいけないので原油価格を少しでも上昇させておく必要があります。
万が一協調減産されなくても、サウジがちょいと蛇口をひねればインパクトは大きくなります。現段階では順調に協調減産されているので問題なさそうです。
(アイキャッチ画像/著作者:Gruenewiese86)