トラック分野進出
電気自動車(EV)分野で先行するテスラ。『モデル3』は好調な予約を背景に人気を集めています。
テスラに対しては投資家からは過剰評価などと、なんだかんだ言われていますが、そんなことはおかまいなしにテスラはさらに攻勢をかけようとしています。
300マイル
テスラのイーロン・マスクCEOが10月26日に行うイベントでEVトラックを発表するとツイッターで発言しました。
Tesla Semi truck unveil & test ride tentatively scheduled for Oct 26th in Hawthorne. Worth seeing this beast in person. It’s unreal.
— Elon Musk (@elonmusk) 2017年9月13日
テスラがこの分野で狙っているのが走行距離200マイルから300マイル(320km~480km)のトラック分野と言われています。
トラックと言ってもロングボディではなくアメリカ映画でよく見る荷台を牽引するヘッド部分と思われます。
EVが自動車で可能であればトラックでも可能と考えられますし、モルガン・スタンレーのアナリストによれば、テスラのEVトラックは従来のものに比べ、燃料費やメンテナンス費用などが安くでき、維持費コストは最大で70%の削減が可能になると予想しています。
一方、トラックのヘッド部分の価格は日本円でおよそ1300万円程度と言われていますが、米カーネギーメロン大学の研究では、たとえば航続距離が約965kmとなるとバッテリーパックは高ければ3000万円以上になると報告されています。
将来的には自動運転か
自動車分野の流れはEVと自動運転です。
テスラは自動運転にも力を入れており、将来はトラック分野でも自動運転を実施したいと考えるのは自然なことです。
アメリカの広大な土地を延々と退屈に走る道ではドライバーにとって自動運転のメリットは大きいものです。
なお、トラックの自動運転では米Uber傘下のOttoがすでに走行実験を行っております。
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ただ、このOtto、元は米Googleの自動運転車のプロジェクトメンバーが2016年1月に立ち上げた企業ですが、Googleは現在、親会社Alphabet傘下に自動運転技術企業のWaymoがあります。
このWaymoはOttoが自社開発したとしている自動運転向けセンサー「LiDAR(Light Detection and Ranging)」が自社のものと似ているとして特許侵害などで提訴しています。
また、独ダイムラーは傘下の米トラックメーカー『フレイトライナー』の自動運転テストを実施すると9月25日に発表しました。
場所はオレゴン州およびネバダ州。複数のトラックが相互通信をおこない、先頭の車両と同期運転する仕組みとなっています。これは「プラトーニング(Platooning)」というそうです。
テスラの株価です。