何にでも噛みつく次期大統領
アカデミー賞の前哨戦といわれているゴールデン・グローブ賞の各賞が8日、カリフォルニア州ビバリーヒルズで発表されました。
賞を総なめにしたのは、売れないジャズ・ピアニストと駆け出しの女優の恋を描いたミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』でした。作品賞をはじめ、7部門で受賞しました。
そんな中、ゴールデン・グローブ賞の部門別の賞の一つである生涯功労賞と言われる「セシル・B・デミル賞」を受賞したのは、3度のアカデミー賞受賞経験がある米ベテラン女優のメリル・ストリープでした。過去の受賞者にはオードリ・ヘップバーンやショーン・コネリー、デンゼル・ワシントンやジョージ・クルーニーなど、蒼々たる顔ぶれです。
受賞スピーチ
受賞スピーチでメリル・ストリープは、トランプ次期米大統領の名指しは避けながらも、彼を批判したスピーチを行いました。
「この部屋にいる私たちは、今のアメリカ社会で最も激しく非難されている集団に属してる」
と、選挙期間中にハリウッドや外国人、マスコミを批判したトランプについて発言しました。
また、最も心を痛めたこととして、
「この国の最も尊敬されるべき地位に座ろうとする人物が、障害のある記者の物まねをした姿でした」と語り、トランプが選挙中に障害のあるニューヨーク・タイムズ紙のセルジュ・コバレスキ記者を真似して嘲笑したことに言及しました。
飛び道具「ツイッター」
メリル・ストリープがスピーチで批判したことに対して、トランプは得意のツイッターで反論しました。
「メリル・ストリープはハリウッドで一番過大評価されている女優の1人だ。わたしのことを知らないのに攻撃した」
と反論。さらに、「彼女は大敗したヒラリーの取り巻きだ」ともツイートしました。
また、障害のあるニューヨーク・タイムズ紙記者に関しては、「わたしは真似はしていない」とも反論しました。
言論の自由
言ってしまえば「言論の自由」てことで終わる話ですが、トランプ様もいちいち噛みついてたら大人げないでしょ。もう少しで大統領就任式があって、アメリカ大統領になる人が誰かからの批判にキャンキャン反応するんじゃありません。それにまだヒラリーのこと言ってるのかい。もっとどっかりと構えるぐらいじゃなきゃ。
ただ、こういったことにツイッターで反論したり、アメリカ企業だけじゃなく、先日のピンポイントでトヨタを名指ししたことを見ていると、こりゃ彼が大統領になっても、なにが起こるかわからない怖さがありますね。選挙期間中に発言したことと、大統領になるという現実味から、次第に落ち着いてくるかなと考えていましたが、そうはなっていないようです。
「中国の輸入品に45%の関税をかけろ!」
とこれまで発言していましたが、こんなことが実行されれば、中国だって対抗措置とるでしょ。「えっ? 大丈夫ですって?」トランプならやりかねないかもしれませんよ。
アイキャッチ画像/http://www.elle.co.jp/culture/feature/74th_goldenglobes_Meryl_Streep_touching_messages170109